聖徳学園高校の紹介と入試――武蔵境駅から3分の共学校をどう見るか

武蔵境駅の改札を出て、まっすぐ3分

説明会の帰り、武蔵境駅の改札で足を止める親子をよく見かけます。駅から学校までが近いので、帰り道に「通いやすさ」の話が自然と出るのでしょう。聖徳学園高等学校は武蔵野市境南町2-11-8、武蔵境駅から徒歩3分の場所にある私立の共学校です(学校の公式サイトより)。この立地は、武蔵野市・三鷹市・小金井市・西東京市あたりから通う家庭にとって、日々の負担を考えるうえで外せない条件になります。

この記事では、高校からの募集を考える家庭に向けて、学校の基本情報と入試の区分、そして説明会や願書の前に確かめておきたいことを整理します。偏差値や合格の見込みには触れません。公表されている事実を並べ、そこから何を質問すればよいかに落とします。

学校の基本情報

まず押さえておくべきは、所在地と最寄り駅です。

項目内容
学校種別私立・共学校
所在地武蔵野市境南町2-11-8
最寄り駅武蔵境駅から徒歩3分

(いずれも学校の公式サイトより)

武蔵境駅はJR中央線と西武多摩川線が交わる駅です。中央線沿いであれば三鷹・吉祥寺方面からも、立川・国分寺方面からも同じ線で来られます。西武多摩川線は多磨方面とつながっているので、小金井市の一部からも乗り換えなしで届く範囲があります。西東京市からは中央線で西へ向かう形になります。駅から3分という数字は、雨の日や荷物の多い日、朝の遅刻ぎりぎりの場面で効いてきます。数字だけを見るのではなく、実際に一度その3分を歩いてみると実感がわきます。

共学校であることも、高校選びの条件として確認しておきたい点です。男子校・女子校を志望する家庭には関係のない話ですが、共学の環境で3年間を過ごすことをどう考えるかは、家庭によって受け止めが違います。学校説明会では授業中の様子や行事の運営の話が出ますので、そのなかで共学ならではの運営の仕方を聞いておくと判断の材料になります。

立地を「通学の現実」に置き換える

所在地と最寄り駅の表を見て、それで通学の判断が終わるわけではありません。駅からの距離が短いことは確かな条件ですが、通学全体の時間は家から駅までと、電車の乗車時間と、駅から学校までの徒歩の合計です。武蔵境駅から3分という部分がどれだけ短くても、家から武蔵境駅までの道のりが長ければ、朝の負担はそこに集まります。

ここで一度、計算の形で考えてみます。仮に家を出てから武蔵境駅の改札に着くまでが20分、電車に乗っている時間が15分、駅から学校までが3分だとします。この場合、ドアを出てから校門をくぐるまではおよそ38分です。乗り換えが一度あれば、その待ち時間と構内の移動がさらに加わります。数字を並べると当たり前に見えますが、この合計を実際に足したことのある家庭は多くありません。駅からの3分だけを見て「近い」と感じ、家から駅までの時間を数えていない、というのがよくある見落としです。

西武多摩川線で通う範囲の家庭は、乗り換えの回数も一緒に数えてください。中央線で来る家庭は、朝の時間帯の混雑を踏まえて、一本早い電車に乗る前提で時間を組むと余裕が生まれます。平日の朝に一度、実際に家を出て学校の前まで歩いてみる。この確認をしておくと、説明会で聞く質問も具体的になります。

高校からの募集があること

聖徳学園高等学校には、高校からの募集があります。普通科の推薦・一般に加えて、データサイエンスコースの募集が情報誌に掲載されています(情報誌の掲載より)。募集人員の確定値は公表資料によって変わるため、この記事では人数には触れません。願書を出す段階では、必ずその年度の募集要項で人数と区分を確認してください。

ここで注意したいのは、推薦と一般では求められるものが違うという当たり前の話です。推薦は中学校からの書類が関わり、一般は当日の試験が中心になります。どちらで出すかによって、秋から冬の準備の配分が変わります。推薦を考えているなら、中学校の先生との面談の時期を早めに設定しておくこと。一般を考えているなら、出願の手続きの締切を家族のカレンダーに書き込んでおくこと。この二つは、成績の話とは別に、間に合わなかったという失敗を防ぐために必要な作業です。

データサイエンスコースという名称から、情報系の内容を想像する家庭もあるでしょう。コースの内容やカリキュラムの詳細は、学校の公表資料と説明会で確かめるのが確実です。名称だけで判断せず、3年間で何を学ぶのかを資料で追ってください。

推薦と一般、それぞれの準備の違い

推薦と一般の違いは、試験の内容だけではありません。推薦で出す場合、中学校の先生に書類を書いてもらう段取りが発生します。先生は多くの生徒の書類を抱えていますから、願書の締切の直前に「今週中にお願いします」と持ち込むのは、お子さまにとっても先生にとっても負担になります。秋のうちに、推薦で出す可能性があることを伝えておく。これだけで、書類の準備は落ち着いて進みます。

一般で出す場合は、当日の試験に向けた準備が中心になりますが、出願の手続きそのものも自分で動かす必要があります。出願の方法が学校の公式サイトからの手続きなのか、書類の郵送なのかで、必要な日数が変わります。募集要項を読むときに、試験の教科だけでなく、出願の方法と締切の日付を必ず確認してください。ここを読み飛ばして、試験の準備は間に合ったのに出願が間に合わなかった、という話は毎年どこかで起きています。

データサイエンスコースを志望する場合は、普通科の推薦・一般とは別の区分として扱われているかを、募集要項の最初に確認します。区分が分かれていれば、出願の書類も試験の内容も別に用意することになります。同じ学校の中でも、どの区分で出すかによって準備の道筋が変わる、という意識を持っておくと読み間違いが減ります。

STEAM・国際教育という公表内容をどう読むか

聖徳学園高等学校は、STEAM教育と国際教育に力を入れていると公表してきた学校です(学校の公表の範囲で)。ここで大事なのは、この一文を「実績の数字」として読まないことです。何人の生徒がどうなったという数値は、この記事では扱いません。扱えるのは、学校が力を入れていると公表している分野がある、という事実までです。

では、家庭としてはこの公表内容をどう確かめればよいのか。説明会で聞くべきは、次のような点です。

この3点は、パンフレットの言葉だけでは見えにくいところです。説明会の質疑応答の時間に質問するか、個別相談の場で聞くとよいでしょう。聞いた内容は、その場でメモを取ることをおすすめします。家に帰ってから「あれはどちらの話だったか」となりがちだからです。

用語をかみくだいておく

STEAM教育という言葉は、説明会で何度も出てきますが、意味を確かめずに聞き流してしまう家庭も少なくありません。STEAMは、科学・技術・工学・芸術・数学の頭文字を並べた言葉で、これらの分野をばらばらに教えるのではなく、組み合わせて学ぶ考え方を指します。たとえば、ものづくりの課題に取り組むときに、理科の知識と数学の計算と、形を整える表現の工夫を同時に使う。そういう学び方を指す言葉として使われています。

国際教育も同じで、英語の授業が多いことだけを指すとは限りません。海外の学校とのやり取りなのか、国内で異なる文化に触れる機会なのか、あるいは日々の授業の中で発表や討論を重ねることを指すのか。言葉の使われ方は学校によって幅があります。だからこそ、説明会では「具体的にどの授業で、どの場面で行われるのか」を聞くのが有効です。抽象的な説明に対して、具体的な場面を一つ挙げてもらう。この聞き方で、パンフレットの言葉が実際の授業の姿に近づきます。

もう一つのよくある誤解は、STEAMや国際教育に力を入れている学校は、大学進学の準備が手薄になるのではないか、というものです。これは公表内容からは判断できません。力を入れている分野があることと、進学の準備がどうなっているかは別の話です。だからこそ、上の3点目のように「大学進学の準備とどうつながっているのか」を直接聞く必要があります。聞かずに想像で埋めると、入学してからのずれが大きくなります。

入試の区分と、家庭が確かめること

高校入試を考えるとき、家庭が確かめることは大きく三つに分かれます。一つは募集の区分と人数、二つは試験の教科と配点、三つは出願から合格発表までの日程です。このうち、この記事で事実として示せるのは、普通科の推薦・一般とデータサイエンスコースの募集があるという区分までです。教科・配点・日程の細目は、その年度の募集要項で確認してください。

確認の順番としては、まず募集要項を入手することから始まります。学校の公式サイトから取り寄せるか、説明会の受付で受け取る形になります。説明会の受付の列に並んでいると、初めて来た家庭と、二回目・三回目で来ている家庭の違いがはっきり出ます。二回目以降の家庭は、受付で配られる資料の束をその場で開き、目次を確かめています。どこに何が書いてあるかを先に把握しておくと、その後の説明の聞き方が変わります。

願書の書き方も、早めに一度下書きをしておくと安心です。志望理由の欄は、当日いきなり書こうとすると筆が止まります。家族で話した内容をメモにしておき、それを文章に直す作業を冬休み前に一度済ませておく。このひと手間が、出願の時期の慌ただしさを減らします。

願書の下書きをいつ書くか

願書の下書きは、早ければよいというものでもありません。志望理由は、説明会に参加して、学校の話を聞いて、家庭で話し合ったあとに固まってくるものです。説明会の前に書いてしまうと、公表資料の言葉をなぞっただけの文章になりがちです。目安としては、秋の説明会を一通り聞いたあと、冬休みに入る前までに一度書いてみる。この時期なら、聞いた話がまだ記憶に残っていて、自分の言葉に直しやすいからです。

書いた下書きは、中学校の先生に見てもらう前に、家族で一度読み返してください。読み返すときに見るのは、文章のうまさではなく、質問に答えているかどうかです。なぜこの学校なのか、なぜこの区分なのか、入学してから何をしたいのか。この三つに答えがあれば、下書きとしては十分です。逆に、きれいな言葉が並んでいても、この三つが抜けていると、読む側には伝わりません。

出願の手続きには、書類のほかに写真や調査書など、そろえるものが複数あります。写真は撮り直しがきかないので、締切の一週間前には用意しておく。調査書は中学校が発行するものですから、先生に依頼してから手元に届くまでに日数がかかります。この日数を計算に入れずに締切の直前になって慌てる、というのが出願期の典型的なつまずきです。募集要項を読んだ時点で、必要な書類を一覧にして、それぞれ誰がいつ用意するかを書き込んでおくと、抜けが減ります。

武蔵境から通うという視点

通学時間は、入学してから3年間、毎日についてまわります。武蔵境駅から徒歩3分という条件は、この点で大きな意味を持ちます。朝は駅を出てすぐ校門に着く。帰りは部活動のあと、駅までの3分を歩く。この往復が3年間続くわけです。

よくあるのは、説明会で「通学時間が短いので安心」と言いながら、実際の朝の時間帯の混雑を確かめていないという場面です。中央線は朝の時間帯に混みます。武蔵境駅に着いてからの3分は短くても、電車に乗っている時間と駅の構内を歩く時間は別にあります。一度、平日の朝と同じ時間に家を出て、学校の前まで歩いてみる。これで見えるものが変わります。土曜日の説明会の往復だけでは、平日の実感はつかめません。

自転車で通う範囲かどうかも、家庭によって判断が分かれるところです。距離と坂の有無、学校の駐輪の決まりは、学校ごとに違います。この点も説明会や個別相談で確認する項目に入れておくとよいでしょう。

学期ごとに何をするか

高校選びは、説明会の季節にまとめて考えるものと思われがちですが、実際には一年を通して少しずつ進みます。ここでは、中学3年生の家庭を想定して、学期ごとの動きを整理しておきます。学校の予定は年度によって動くので、月の指定は目安として読んでください。

一学期は、まず情報を集める時期です。学校の公式サイトを開き、募集要項が公開されているかを確かめます。この時点で公開されていなければ、説明会の予定を確認して、参加の申し込みを済ませておきます。定期考査の結果が出たら、成績の話としてではなく、推薦で出す可能性があるかを中学校の先生に相談する材料にします。一学期のうちに、推薦と一般のどちらを本線にするかを決めきる必要はありません。両方の可能性を残したまま、情報を集めておくのが現実的です。

二学期は、説明会に実際に足を運ぶ時期です。複数の学校を比べる家庭は、説明会の日程が重ならないように、夏のうちに予定を組んでおくと動きやすくなります。説明会に参加したら、その日のうちにメモを整理してください。時間が経つと、どの学校で何を聞いたかが混ざります。学校ごとに一枚の紙を用意して、聞いた話と質問した内容を書き分けておくと、あとで比べるときに困りません。二学期の後半には、推薦で出す場合の書類の準備が始まります。中学校の先生との面談の日程を、早めに押さえておきましょう。

三学期は、一般で出す場合の追い込みと、出願の手続きの時期です。ここで大事なのは、新しいことを始めないことです。それまでに使ってきた教材を繰り返し、間違えた問題を解き直す。出願の書類は、締切から逆算して、いつ何をそろえるかを決めておきます。合格発表のあとの手続きも、募集要項に書かれていますから、発表の前に一度目を通しておくと安心です。

説明会で聞くと差がつく質問

説明会では、多くの家庭が同じような質問をします。それはそれで構わないのですが、一歩踏み込んだ質問をすると、得られる情報の質が変わります。たとえば「授業の進め方を教えてください」ではなく「普通科の授業で、生徒が発表する場面はどのくらいありますか」と聞く。前者は学校の説明の言葉が返ってきますが、後者は具体的な場面の話が返ってきます。

もう一つ有効なのは、入学後の一年間の過ごし方を聞くことです。入学してすぐに何が始まり、最初の定期考査がいつごろで、部活動との両立をどう支えているのか。このあたりの話は、パンフレットにはあまり載っていませんが、3年間を過ごすうえでは毎日のことに関わります。質問の時間が限られている場合は、個別相談の場に回しても構いません。聞いた内容は、その場でメモを取ることをおすすめします。家に帰ってから「あれはどちらの話だったか」となりがちだからです。

説明会の前に家族で決めておくこと

説明会に行くと、情報が多くて帰り道に何を聞いたか曖昧になりがちです。それを防ぐために、出かける前に家族で聞くことを三つに絞っておくことをおすすめします。たとえば「推薦と一般のどちらで出す可能性が高いか」「STEAMと国際教育の取り組みが日々の授業のどこに入るのか」「通学の方法をどうするか」の三つです。この三つを紙に書いて持って行き、帰りに答えを書き込む。それだけで、説明会の価値が変わります。

塾の立場から見ていると、学校選びで差がつくのは、情報の量よりも確認の順番です。募集要項を先に読み、説明会で質問し、願書の下書きを早めに作る。この順番を守る家庭は、出願の時期に慌てません。当塾では入塾前のカウンセリングの場で、こうした学校選びの進め方も一緒に整理しています。

まとめ

聖徳学園高等学校は、武蔵野市境南町2-11-8、武蔵境駅から徒歩3分にある私立の共学校です。高校からの募集があり、普通科の推薦・一般とデータサイエンスコースの区分が情報誌に掲載されています。STEAM教育と国際教育に力を入れていると公表してきた学校でもあります。

この記事で示したのは、公表されている事実と、そこから家庭が何を確かめればよいかという順番です。偏差値や合格の見込みは扱っていません。それは説明会や個別相談で得られる情報と、お子さま自身の日々の積み重ねから判断するものです。まずは募集要項を手に入れ、平日の朝に一度、武蔵境駅から学校まで歩いてみてください。その3分が、志望校を決める材料の一つになります。